じゅんじ@元予備校講師
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近大の理系ってやっぱり入るの難しい?
なお、今回の記事は、つだマンさん(@datsu_phil)からの寄稿記事でございます。
つだマンさんは、オンライン講師をしながらライターとしても活動をしている方です。
なお、寄稿記事は随時募集しておりますので、勉強法に自信があり、実績のある方はどしどしご応募下さい!
目次
・関西大学へ合格した化学の傾向・参考書・勉強法を紹介!
・関西学院大学に合格する化学の出題傾向・参考書・難易度・対策を紹介!
・同志社大学に合格する化学の出題傾向・参考書・難易度・対策を紹介!
近畿大学の一般入試について
近畿大学の一般入試には、大きく分けて3つの方式が存在します。
①前期(A日程)
②前期(B日程)/PC方式(前期)
③後期/PC方式(後期)
以上の3つです。
ここでは、近畿大学の最大の受験者数を誇り、独自の個別学力試験である、①前期(A日程)についてお話していきます。
①前期(A日程)では、理系学部でも学部によって出題範囲がやや異なります。以下に、2018年度の前期(A日程)の試験科目を出題範囲別にまとめました。
☆学部別 理系数学範囲☆
1.理工学部:「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
2.理学科(化学コース)/生命科学科・建築学部・薬学部・農学部・生物理工学部・工学部・産業理工学部:以下から1科目選択
・数学①
「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
・数学②
「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
3.医学部:「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
1と3は出題範囲は同じなのですが、出題される問題が違うのでグループ分けしました。注意して過去問をチェックするようにしてください。
また、1と2(数学①)の出題内容は同じになっています。しかし、試験日程がずれているものは同じ範囲でも出題内容が異なるので、ここも注意する必要があります。
ここでは、2の理学科(化学コース)/生命科学科・建築学部・薬学部・農学部・生物理工学部・工学部・産業理工学部で2015年~2017年の過去3年間で出題された問題について解説していきます。したがって、1の学部もカバーしていますのでぜひご覧ください。
ただし、年度によって学部の入試科目が異なっています。ここでは、2018年度の出題傾向に合わせて、数学①と数学②の範囲に分けて過去問の分析結果を載せています。
近畿大学【理系数学】の出題傾向
以下では、上記にある2の学部の数学①、数学②に分けて解説していきます。
どちらにも共通していることは、試験時間は60分で、100点満点であることです。また、どちらもマーク式の出題になっており、どちらも3つの大問から構成されております。
それでは、それぞれを細かく見ていきましょう。
数学①「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
数学①のここ3年間の出題傾向を見てみましょう。
まず知っておいてほしいことが、近畿大学には特有の「試験日自由選択」という、前期(A日程)でもさらに2つの日にちから好きな日にちで試験を受けることができます。
したがって、この2日間でも出題される問題が異なるのです。
大問Ⅰは、1つの日程では小問集合になっており難易度も易しめです。別の日程では、1つの大問ですべての設問が繋がるように出題されていますが、こちらも難易度は易しめにできています。
出題される内容も様々で、整数の性質・漸化式・図形の性質が中でも頻出のようです。他には虚数・二次方程式・対数・ベクトルなどが出題されています。
どちらにせよ難易度は易しめなので、ここの大問では満点を狙えるようにしないと合格レベルに達することは難しくなってきそうです。
大問Ⅱは標準~やや難レベルでできています。出題内容は漸化式・三角関数・ベクトル・微積・図形と方程式と様々ですが、標準レベルを大きく逸脱しない範囲での出題となっています。
しかし、だからといって教科書レベルで解けるような優しいものばかりではなく、様々な問題集でよく見られる、B問題レベルの問題は解けるようになっておいた方が良いでしょう。
また、マーク式ではありますがセンター試験で見られた導入が少なく、そのため難易度が上がってきます。その点ではマーク式の問題だけでなく、記述問題も解くことによってその問題を解く流れを意識して力を付けていく必要があります。
大問Ⅲも大問Ⅱと同程度の難易度で、標準〜やや難レベルとなっています。出題内容も微積・図形と方程式・図形の性質等、他の大問と大差ありません。したがって対策も他の大問と一緒にやっていくことができるでしょう。
数学②「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B(数列、ベクトル)」
数学②と、数学①の大問Ⅰ・大問Ⅱは同じ内容の出題になっています。したがって、ここでは大問Ⅲのみについてお伝えします。
大問Ⅲの難易度は標準~やや難レベルです。出題内容は、ここ過去3年間では、微積か複素数平面のどちらかの出題になっています。したがって、この分野の範囲のA問題からB問題の頻出問題は絶対に完璧にしておくべきでしょう。
ここでも導入が少ないので、問題を解く流れを自身で思い描けるようになるまで対策する必要があります。逆に言えば、それができてしまえば、これまでなかなか見たことがなかったような、ひらめきが必要な難易度が高いものはほとんど出題されませんので、確実に点を取っていくことができます。
近畿大学の【理系数学】おすすめ参考書
①数学Ⅰ・A基礎問題精講 四訂増補版 (上園信武 著)
②数学Ⅱ・B 基礎問題精講 四訂版 (上園信武 著)
③新課程 数学Ⅲ基礎問題精講 四訂版 (上園信武 著)
④数学Ⅰ・A標準問題精講 改訂版 (麻生雅久 著)
⑤数学Ⅱ・B標準問題精講 改訂版 (亀田隆 著)
⑥新課程 数学Ⅲ標準問題精講 改訂版 (木村光一 著)
⑦理解しやすい 数学Ⅰ+A (藤田宏 編著)
⑧理解しやすい 数学Ⅱ+B (藤田宏 編著)
⑨理解しやすい 数学Ⅲ (藤田宏 編著)
⑩改訂版チャート式基礎からの数学Ⅰ+A (チャート研究所 編さん)
⑪チャート式基礎からの数学Ⅱ+B (チャート研究所 編さん)
⑫チャート式基礎からの数学Ⅲ―新課程 (チャート研究所 編さん)
近畿大学の【理系数学】に向けた勉強法
近畿大学の理系学部の合格得点率は学部によって様々で、約50%~70%の間で分布しています。どちらの学部でも、まず易~標準レベルの問題を得点したいのであれば、①~⑥の問題精講シリーズを出題範囲に合わせてしっかりと取り組みましょう。
まずは①~③の基本から仕上げ、次に④~⑥の標準問題精講へと進んでいきましょう。ここまではすべての問題ができるようになるまで完璧に仕上げていきましょう。
そして、さらなる得点を目指す人には⑦~⑪の問題集へ進んでください。⑦~⑨は教科書に合わせ、問題数も多いため様々なタイプの問題を記述式で網羅していくことができるでしょう。試験まで時間がない人はここから始めても良いかもしれません。
さらにやや難レベルも解けるようになりたいという人には、⑩~⑫の青チャートの基本例題の問題にも取り組むと良いでしょう。ここを押さえることができれば、かなりの高得点が狙えるようになるはずです。
また、近畿大学の理系数学は導入が少ないので、①~⑫のどの問題集をやるとしても「問題を解く流れ」を必ず意識して解くようにしてください。
こういった出題をされたらどの公式を使っていけばよいのか、そしてそれはなぜなのか、ということを自問自答しながら、誰かに説明できるようになるまで繰り返してください。きちんと説明できるようになれば、その問題はきちんと頭に入っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?近畿大学の理系数学はマーク式ながら導入が少ないため、記述式と同じように対策していくべきでしょう。
基本を押さえるまでにもやはり時間がかかるため、早め早めの対策を心掛け、しっかりと準備していってくださいね!
この記事を書いた人
つだマン
オンライン講師をしながら、受験勉強関連の記事も書きます。好きな科目は英語・数学・化学です。わかりにくいものをわかりやすくお伝えするよう頑張ります。
Twitter: @datsu_phil