じゅんじ@元予備校講師
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予備校講師をしている管理人のじゅんじ(@kansaijuken)です!
「英作文はどんなイメージですか?」
受験生にこんな質問をすると、返ってくる答えはいつもネガティブな言葉ばかりです。
「問題を見ても、英単語がでてこない」
「マークの問題ばかり解いてきたから解き方がわからない」
「解答例を見ても、どうやったら作れるかがわからない」
「例文をたくさん覚えなくちゃいけないから嫌いだ」
等の答えが返ってきます。
私の経験上、関関同立志望の受験生は英作文が苦手な人が非常に多いです。
英作文で点数を取ることを諦めている受験生も少なくありません。
けど、安心してください。
英作文はとても簡単です。
関関同立に出題される英作文問題の難易度はそこまで高くありません。
たった3つの手順を押さえれば、なんてことありません。。
多くの受験生が苦しむ英作文でしっかりと合格点を取り、志望校への合格を確実にしていきましょう。
この記事は、英作文を高校で全くしたことがない受験生でも、関関同立で充分格点を取れるように解説をしていきます。
解説をきちんと理解したら、何度も解き直しをして、確実に自分で英作文をできるようにしていってください。
■目次
▶英作文は3つのステップを踏もう!
▶関西学院大学編
▶同志社大学編
▶終わりに
■英作文は3つのステップを踏もう!
英作文は、下の3つの手順を踏めば、簡単に英作文ができるようになります。
★大学受験英作文手順★
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
↓
②問題文の主語を補う
↓
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
実際の問題を例にとってみましょう。
問題A
金銭的な成功が必ずしも幸福に寄与するとは限らない(関西学院大学 国際学部 2015年度)
Financial success ( ).
「Financial success」=「金銭的な成功」を表しているというのはすぐに分かると思います。
しかし、「寄与する」や「必ずしも~とは限らない」の英単語や慣用表現が出てこず、頭を抱えてします受験生が非常に多いです。
予備校が出している解答例を見ると、「寄与する」は「contribute to」、「必ずしも~とは限らない」は「not necessarily」を用いた文章が出てきます。
和英辞書を引っ張ってきても同じです。
多くの予備校や学校の先生が、このフレーズを覚えておきなさいと教えています。
しかし、これでは覚えなければならない表現が多すぎて、いくら時間があっても足りません。
発想を変えてみましょう。
問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変えてみるのです。
「幸福に寄与する」とは、簡単に言うと「幸せに役に立つ」です。
もっと平易な言葉にすると「幸せを与える」ですね。
「必ずしも~とは限らない」は、簡単にすると、「いつも~ではない」に変換できます。
それぞれ、「幸せを与える」=「give happiness」、「いつも~ではない」=「not always~」という中学レベルの英語に変換できます。
なので、
「金銭的な成功が必ずしも幸福に寄与するとは限らない。」
↓
「金銭的な成功が幸せをいつも与えるわけではない。」
となり、Financial success ( dose not always give happiness ).という英文を作成することができるのです。
②問題文の主語を補う
問題B
Takuro「彼女の好きなものや嫌いなものを知るには、十分な時間が本当になかったんだ。」(同志社大学 全学部 2017年)
日本語には、主語を省略する文化があります。
しかし、英語は命令文以外、通常は主語が必要になります。
なので、英作文をするときは、動作をする人(モノ)が何かをきちんと考えて、日本語に主語を補いましょう。
上記の後半の文も、文意を考えず、「時間」を主語にして「Enough time was really nothing」と書いていては、客観的な物言いとなり、不自然です。
今回の場合、「(私は)十分な時間が本当になかったんだ。」という日本語に書き換えられることができます。
こちらの文章を英文にすると、「I really didn’t have enough time.」となります。
続いて、前半部分の「彼女の好きなものや嫌いなものを知るには、」を考えます。
こちらの文章を①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える を踏まえてわかりやすく変換すると、
「彼女の好きなものや嫌いなものを知るには、」
↓
「彼女の好き嫌いを(私が)知るためには、」
となります。
「(私が)知るために」=(for me)to learn、「彼女の好き嫌い」=「her likes and dislikes」に変換できます。
※「(私が」知るために」でknowを使ってしまう受験生が多いですが、knowは状態を表す動詞です。
「know」=「知っている」で使うようにしておきましょう。
今回は、「learn」が適切です。
なので、
「彼女の好きなものや嫌いなものを知るには、十分な時間が本当になかったんだ。」
↓
「彼女の好き嫌いを(私が)知るためには、(私は)十分な時間が本当になかったんだ。」
「I really didn’t have enough time to learn her likes and dislikes.」となります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
問題C
Blair「球場のファンの行動を細かく観察することで、チームがお金儲けできるかもしれない」(同志社大学 法学部 2014年)
予備校の英作文の解説を見ると、難しい構文や熟語が用いられている文章が解答例となっていて、受験生は解説を見るだけで疲弊してしまいます。
実際に、予備校が解答例として出していた英作文をみてみましょう。
「By closely observing the behavior of the fans in the stadium, the teams might be able to make money.」
この文には、下に示したような構文や熟語が使われています。
「by doing~」=「~することで」
「the behavior of~」=「~の行動」
「might be able to do」=「~できるかもしれない」
「make money」=「お金儲けする」
このような構文は、大学受験のリーディングには必要な知識であると思いますが、ライティングですぐに取り出せる知識ではないでしょう。
そして、受験生はこのような解答例を見ると、英作文はいろんな構文を覚えなければならないものとして捉えてしまい、英作文がますます嫌いになってしまいます。
しかし、難しい構文や熟語を使わずしても、合格点に届く英語は作ることができるのです。
そのためには、①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える ②問題文の主語を補う のステップをきちんと踏みましょう。
すると、
「もし(チームが)球場にいるファンの動きをじっと見れば、チームがお金をたくさん得ることができるかもしれない」
という日本語に変換できます。
「もし~すれば、~かもしれない」は中学で習ったifの使い方で充分です。
「if S V(現在形)~,S may V(原形)」ですね。
「ファンの動き」=「the movement of the fans」
「じっと見る」=「watch」
「お金をたくさん得る」=「get a lot of money」は容易に作れます。
なので、
「球場のファンの行動を細かく観察することで、チームがお金儲けできるかもしれない」
↓
「もし(チームが)球場にいるファンの動きをじっと見れば、チームがお金をたくさん得ることができるかもしれない」
=「If the team watches the movement of the fans in the stadium, they may be able to get a lot of money.」となります。
随分と書きやすい英語になりました。
■関西学院大学編
では、実際に、受ける大学別の問題に取り組んでいきましょう。
ちなみに、関西大学や立命館(国際関係学部や文学部英米文学専攻を除く)のみを受ける受験生にとって、英作文は必要ありません。
なので、まずは関西学院大学の問題を解いていきましょう。
関西学院の英作文問題は、大問5に出題されています。
とにかく小難しい日本語が多い印象です。
しかし、問題にある日本語すべての文章を英語に作り上げるわけではなく、一部、既に英語が用意されています。
英作文問題としては、容易な部類と考えてもよいでしょう。
問題①
日本のビジネス界では、初対面の人と名刺を交換するのが習慣として定着している。(理工学部 2014年)
In the Japanese business world,( ).
ある予備校の解答例を見ると、
it is customary to exchange business cards with a person you meet for the first time.
となっています。
いきなりこの文章をスラスラと書くことができるようになれば良いのですが、普通はできないと思います。
まず、①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える に取り組んでいきましょう。
「初対面の人と名刺を交換する」は「初めて誰かに会ったとき、名刺を交換する」になり、「習慣として定着している」は「普通だ」に変換できます。
よって、
「初対面の人と名刺を交換するのが習慣として定着している。」
↓
「初めて誰かに会ったとき、名刺を交換するのが普通だ。」
となります。
次に、②問題文の主語を補う を行っていきます。
「初めて誰かに会ったとき、名刺を交換するのが普通だ。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の文章の動作の主体は、「日本人」でしょう。
なので、
「(日本人は)初めて誰かに会ったとき、(日本人は)名刺を交換するのが普通だ。」
となります。
最後に、③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う です。
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「(日本人は)初めて誰かと会ったとき」=「when Japanese meet someone for the first time」
「名刺を交換する」=「exchange business cards」
「普通だ」=「usually」
※「普通だ」=「it is natural that~」等でもいいのですが、仮主語を使った文章は少し難易度が高いので、簡単な「usually」を使いましょう。
なので、
「when Japanese meet someone for the first time ,they(you) usually exchange business cards.」
という文章が作成できます。
では、問題演習に取り組んでいきましょう。
問題②
今年わが社は利益を伸ばしたので、来春、大卒者の採用を再開することを決めた。(理工学部 2015年)
Since our company’s profits have risen this year, ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「来春」=「次の春」
「大卒者の採用」=「大学の卒業者を会社に採用する」
「再開する」=「もう一度始める」に変換できます。
よって、
「来春、大卒者の採用を再開することを決めた。」
↓
「次の春、大学の卒業者の採用をもう一度始めることに決めた」
となります。
② 問題文の主語を補う
「次の春、大学の卒業者の採用をもう一度始めることに決めた」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の文章の動作の主体は、「わが社」です。
もっと簡単に言うと「私たち」でしょう。
なので、
「次の春、(私たちは)大学の卒業者の採用をもう一度始めることに決めた」
となります。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「次の春」=「next spring」
「大学の卒業者」=「graduates from college」
「採用をもう一度始める」=「restart recruiting」
「~することにきめた」=「have decided to do」
※「~することにきめた」=「decided to do」にしてしまう受験生が多いと思います。
過去形とは、「今は違う形」とも言います。
decideを過去形として使うと、「決心した。(けど、今は違う)」という使い方になってしまいます。
過去の決心が今も続いているのならば、きちんと現在完了形を用いて、「have decided to do」にしなくてはいけません。
過去形と現在完了の違いはきちんとマスターしておきましょう。
なので、
「We have decided to restart recruiting graduates from college next spring.」
という文章が作成できます。
問題③
私が日本手話を習った当時は、まだ手話という言葉さえも世間には知られていませんでした。(国際学部 2015年)
At the time I learned Japanese Sign language, ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「世間」=「一般的」に変換できます。
他にも言い換えるならば、「多くの人」や「普通」でもいいですね。
よって、
「まだ手話という言葉さえも世間には知られていませんでした。」
↓
「まだ手話という言葉さえも一般的には知られていませんでした。」
となります。
② 問題文の主語を補う
「まだ手話という言葉さえも一般的には知られていませんでした。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
「言葉」でしょうか。
もちろん、「言葉」でも良いのですが、③のポイントにもあるように、後にシンプルな英作文をするために、受動態の文章を使うことはできれば避けたいです。
「一般的には知られていませんでした」=「多くの人は知らなかった」ですね。
なので、
「まだ手話という言葉さえも、(多くの人は)知らなかった」
となります。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「手話という言葉」=the words, sign language
「多くの人は知らなかった」=「many people didn’t know」
なので、「even many people didn’t know the words, sign language, yet.」
という文章が作成できます。
問題④
ひとつの国のコンピュータシステムの不具合が、世界中のあらゆるところに影響を与えるかもしれない。(法学部 2015年)
The failure ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「あらゆるところ」=「多くの場所」に変換できます。
小学生に対して、「あらゆるところ」は言わないので、「多くの場所」や「いろいろなところ」などに変換しましょう。
よって、
「ひとつの国のコンピュータシステムの不具合が、世界中のあらゆるところに影響を与えるかもしれない。」
↓
「ひとつの国のコンピュータシステムの不具合が、世界中の多くの場所に影響を与えるかもしれない。」
になります。
② 問題文の主語を補う
「ひとつの国のコンピュータシステムの不具合が、世界中の多くの場所に影響を与えるかもしれない。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の問題はすでに主語が選ばれていますね。
「The failure」が主語です。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「ひとつの国のコンピュータシステムの不具合」=「(The failure) of computer systems in one country」
「世界中の多くの場所」=「many places in the world」
なので、
「The failure of computer systems in one country may affect many places in the world.」
という文章が作成できます。
※「a」と「one」の使い分けは、数を強調したいのか名詞を強調したいのかを考える必要があります。
今回の場合、「国」を強調したいというよりも「ひとつ」を強調したい文章なので、「one」を使います。
※「affect」を「effect」と間違える受験生が非常に多いです。
「affect」は動詞、「effect」は名詞で覚えておけば良いでしょう。
問題⑤
誰もが望むのは、若い男女が安心して子供をもうけ、育てられる社会である。(国際学部 2014年)
Everyone hopes for a society ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「若い男女」=「若い夫婦」
「子供をもうける」=「子供をもつ」に変換できます。
よって、
「誰もが望むのは、若い男女が安心して子供をもうけ、育てられる社会である。」
↓
「誰もが望むのは、若い夫婦が安心して子供をもち、育てられる社会である。」
になります。
② 問題文の主語を補う
「誰もが望むのは、若い夫婦が安心して子供をもち、育てられる社会である。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の問題はすでに主語が選ばれていますね。
「Everyone」が主語です。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「若い夫婦」=「young couples」
「安心して子供をもち、育てられる」=「safely have and raise their children」
「SVする社会」=「a society where SV(完全文)」
なので、
「Everyone hopes for a society where young couples safely have and raise their children.」
という文章ができます。
※問題文にある「hope for A」は「Aを望む」というイディオムです。
問題⑥
語の意味は、特定の文の中でどのように用いられるかによって、ある程度決まる。(文学部 2013年)
The meaning of a word( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「特定の文」=「文」
「どのように用いられるか」=「どのように使われるか」
「ある程度決まる」=「ほとんど決まる」
今回は文章自体が難しいですね。
特に、「特定の文」がわかりづらい。
そういう時は思い切って、「特定の」という文章は削除してしまいましょう。
もちろん、「特定の」=「specific」が思い出せるならば書いたらOKです。
「語の意味は、特定の文の中でどのように用いられるかによって、ある程度決まる。」
↓
「語の意味は、文の中でどのように使われるかでほとんど決まる」
ですね。
② 問題文の主語を補う
「語の意味は、文の中でどのように使われるかでほとんど決まる」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の問題はすでに主語が選ばれていますね。
「The meaning of a word」が主語です。
そして、「文の中でどのように使われるか」という言葉は、③のポイントにもあるように、後にシンプルな英作文をするために、受動態の文章を使うことは避けましょう。
「文の中でどのように使われるか」=「(あなたがその言葉を)文の中でどのように使うか」ですね。
よって、
「語の意味は、文の中でどのように使われるかでほとんど決まる」
↓
「語の意味は、(あなたがその言葉を)文の中でどのように使うかでほとんど決まる」
になります。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「(あなたがその言葉を)文の中でどのように使うか」=「how you use the word in a sentence」
「~でほとんど決まる」=「be mostly determined by~」か「mostly depend on~」
「by」を使った受動態は中学レベルの基本なので、多くの受験生が間違えることなく英作文をすることができるでしょう。
なので、
「The meaning of a word is mostly determined by how you use the word in a sentence.」
という文章が作成できます。
問題⑦
ある社会の中では文字が生まれて広まっていったのに、別の社会では生まれなかったのはなぜだろう(総合政策 2013年)
I’m just wondering why in some societies writing ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「文字が生まれて広まっていった」=「文字が作られて広まった」
「生まれなかった」=「作られなかった」に変換できます。
よって、
「ある社会の中では文字が生まれて広まっていったのに、別の社会では生まれなかったのはなぜだろう」
↓
「ある社会の中では文字が作られて広まったのに、別の社会では作られなかったのはなぜだろう」
になります。
② 問題文の主語を補う
「ある社会の中では文字が作られて広まったのに、別の社会では作られなかったのはなぜだろう」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の問題はすでに主語が選ばれていますね。
「I」が主語です。
後半の文の「別の社会では作られなかった」の主語は「文字」ですね。
よって、
「ある社会の中では文字が作られて広まったのに、別の社会では作られなかったのはなぜだろう」
↓
「ある社会の中では文字が作られて広まったのに、別の社会では(文字が)作られなかったのはなぜだろう(と私は不思議に思う)」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「文字が作られて広まった」=「writing was made and spread 」
「別の社会では」=「in other societies」
今回は2つの文章を対比させているので、「while」を後半の文章には使いましょう。
なので、
「I’m just wondering why in some societies writing was made and spread, while it wasn’t made in other societies.」
になります。
※「別の社会では」を「another societies」にしてしまう受験生が非常に多かったです。
「another」=「別の」と覚えてしまっているのでしょう。
「another」は「an other」のことです。
「a」 や「an」は「1つの」という意味でしょう。
「another」は単数形に使うのです。。
今回のように複数形に使いたいならば、「other」を使いましょう。
問題⑧
たとえ何が起ころうとも、未来への希望を絶やさず生きてゆきます(教育学部 2012年)
I will ( ).
① 問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「たとえ何が起ころうとも」=「どんな時も」
「希望を絶やさず生きてゆきます」=「希望を持って生きていく」に変換できます。
よって、
「たとえ何が起ころうとも、未来への希望を絶やさず生きてゆきます」
↓
「どんな時も、未来への希望を持って生きていく」
になります。
② 問題文の主語を補う
「どんな時も、未来への希望を持って生きていく」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の問題はすでに主語が選ばれていますね。
「I」が主語です。
③ 難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「どんな時も」=「at any time」
「未来への希望」=「hope for the future」
「~を持って生きていく」=「live with~」
ちなみに、「~を持って生きていく」=「have~ and live」でもいいでしょう。
なので、
「I will live with hope for the future at any time.」
になります。
■同志社大学編
同志社大学の英作文の問題は第3問に出題されます。
会話文中に出題され、1~3文程度の日本語を英語にしていく和文英訳方式です。
難易度はさほど高くなく、関西学院の問題に比べて単語や日本語も難しくありません。
しかし、会話文ということもあり、口語表現の英作文なので、苦手な人は多いので、苦戦している受験生も多いのが事実です。
ただ安心してほしいのが、口語表現だろうが、きちんとこれまで説明してきた3つのポイントを押さえればなんてことありません。
周りの文章もヒントになっていることが多いです。
ぜひ、同志社大学でも合格点が取れる英作文の方法をマスターしてください。
ではさっそく問題演習に取り組んでみましょう。
問題①
Reiko「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、ただ遅くまで寝て、何も特別なことをしないでいたかったの。」(全学部 2017年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「ただ遅くまで寝て」=「長い時間寝ることだけをして」に変換できます。
よって、
「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、ただ遅くまで寝て、何も特別なことをしないでいたかったの。」
↓
「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、長い時間寝ることだけをして、何も特別なことをしないでいたかったの。」
になります。
②問題文の主語を補う
「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、長い時間寝ることだけをして、何も特別なことをしないでいたかったの。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
前半の文章には、「わたしは」という主語がありますが、後半には抜けています。
「(わたしは)長い時間寝ることだけをして、(わたしは)何も特別なことをしないでいたかったの。」になります。
よって、
「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、(わたしは)長い時間寝ることだけをして、(わたしは)何も特別なことをしないでいたかったの。」
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「わたしはずっと勉強ですごく忙しかったので、」=「Since I was very busy studying,」
「(わたしは)長い時間寝ることだけをして、」=「I only slept for a long time,」
「(わたしは)何も特別なことをしないでいたかったの。」=「I didn’t want to do anything special」
不定詞にnotをつけた「I want not to do anything special」でも良いでしょう。
なので、
「Since I was very busy studying, I only slept for a long time and I didn’t want to do anything special.」
になります。
問題②
Sakura「この橋を一緒にわたるカップルについて言われていること、知ってる?」(全学部2016年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「言われていること、知ってる?」=「何を言われているかを知ってる?」に変換できます
よって、
「この橋を一緒にわたるカップルについて言われていること、知ってる?」
↓
「この橋を一緒にわたるカップルについて何を言われているかを知ってる?」
になります。
②問題文の主語を補う
「この橋を一緒にわたるカップルについて何を言われているかを知ってる?」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の動作の主体は「あなた」です。
なので、
「この橋を一緒にわたるカップルについて何を言われているかを(あなたは)知ってる?」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「この橋を一緒にわたるカップル」=「couples crossing this bridge together」
「~について何を言われているかを(あなたは)知ってる?」=「do you know what is said about~?」
なので、
「Do you know what is said about couples crossing this bridge together?」
になります。
問題③
Mr.Tep「子供たちは克服しなければならない障害をたくさんかかえていますから、ぜひ根気よくやってくださいね」(全学部 2016年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「克服しなければならない障害」=「できるようにならなければいけない難しいこと」
「抱えている」=「持っている」
「ぜひ根気よくやってくださいね」=「諦めないでくださいね」に変換できます。
よって、
「子供たちは克服しなければならない障害をたくさんかかえていますから、ぜひ根気よくやってくださいね」
↓
「子供たちはできるようにならなければいけない難しいことをたくさん持っているから、諦めないでくださいね」
になります。
②問題文の主語を補う
「子供たちはできるようにならなければいけない難しいことをたくさん持っているから、諦めないでくださいね」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
前半の主語は「子供たち」ですね。
後半、「諦めないで」の主体は「あなた」です。
ちなみに、「諦めないで」の目的語は、「子供たちに英語を教えること」というのが、省略していますが、前後の会話の流れからわかります。
なので、
「子供たちはできるようにならなければいけない難しいことをたくさん持っているから、(あなたは子供たちに英語を教えることを)諦めないでくださいね」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「子供たちができるようにならなければいけない難しいこと」=「difficult things (that) our children have to be able to do」
「~をたくさん持っている」=「have a lot of~」
「子供たちに英語を教えることを諦めないでくださいね」=「please do not give up teaching them English」
なので、
「Since our children have a lot of difficult things (that) they have to be able to do, please do not give up teaching them English.」
になります。
問題④
Minsu「それは似たような関心を持ついろいろな国の人たちをつなぐ国際的な団体なんだよ」(文学部 2015年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「関心」=「興味」
「つなぐ」=「集める」
ちなみに、「つなぐ」=「仲良くさせる」や「連れてくる」でも良いでしょう。
よって、
「それは似たような関心を持ついろいろな国の人たちをつなぐ国際的な団体なんだよ」
↓
「それは似たような興味を持ついろいろな国の人たちを集める国際的な団体なんだよ」
になります。
②問題文の主語を補う
「それは似たような興味を持ついろいろな国の人たちを集める国際的な団体なんだよ」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の文の主体は「それ」です。。
なので、今回は何も付け足しをしなくてもよいでしょう。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「似たような興味を持ついろいろな国の人たち」=「people in several countries with similar interests」
「~(人)を集める国際的な団体」=「an international group which gather~」
※「似たような興味を持ついろいろな国の人たち」は「with」ではなく「who have」を使った「people in several countries who have similar interests」でも良いでしょう。
よって、
「It is an international group which gather people in several countries with similar interests.」
になります。
問題⑤
Jay「このタバタ式はトレーニングをする時間があまりない本当に忙しい人向けなんだと思うよ」(グローバル地域文化学部 2015年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「本当に忙しい人向け」=「とても忙しい人のための方法」に変換できます。
よって、
「このタバタ式はトレーニングをする時間があまりない本当に忙しい人向けなんだと思うよ」
↓
「このタバタ式はトレーニングをする時間があまりないとても忙しい人のための方法なんだと思うよ」
②問題文の主語を補う
「このタバタ式はトレーニングをする時間があまりないとても忙しい人のための方法なんだと思うよ」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の動作の主体は「私」です。
なので、
「このタバタ式はトレーニングをする時間があまりないとても忙しい人のための方法なんだと(私は)思うよ」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「このタバタ式」=「the Tabata method」
※実際の問題の文章中に「the Tabata method」が出てきています。
「トレーニングをする時間があまりない」=「don’t have enough time to train」
「とても忙しい人のための方法」=「a method for very busy people」
「(私は)~思うよ」=「I think that~」
よって、
「I think that the Tabata method is (a method) for very busy people who don’t have enough time to train.」
になります。
問題⑥
Caleb「高校を卒業してからずいぶん経っていたので、どうやって勉強するのかほとんど忘れてしまっていたんだ」(生命医科学部 2015年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「高校を卒業してからずいぶん経っていた」=「かなり前に高校を卒業した」に変換できます。
よって、
「高校を卒業してからずいぶん経っていたので、どうやって勉強するのかほとんど忘れてしまっていたんだ」
↓
「かなり前に高校を卒業したので、どうやって勉強するのかほとんど忘れてしまっていたんだ」
になります。
②問題文の主語を補う
「かなり前に高校を卒業したので、どうやって勉強するのかほとんど忘れてしまっていたんだ」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の動作の主体は「私」です。
なので、
「かなり前に(私は)高校を卒業したので、(私は)どうやって勉強するのかほとんど忘れてしまっていたんだ」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「かなり前に(私は)高校を卒業した」=「I graduated from high school a long time ago」
「どうやって勉強するのか」=「how to study」
「(私は)~をほとんど忘れてしまっていた」=「I almost forgot~」
よって、
「Since I graduated from high school a long time ago, I almost forgot how to study.」
になります。
問題⑦
Kenji「そこはぼくがいつか行きたいもう一つの場所です。ここに比べるととても物価が高いと聞いていますけど。」(全学部 2015年)
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「物価が高い」=「物が高い」
「ここに比べると」=「ここよりも」に変換できます。
また、文章の最後の「けど」ももっと直接的な表現に変えないと、小学生には伝わりづらそうですね。
「~いますけど」=「しかし、~です。」で良いでしょう。
よって、
「そこはぼくがいつか行きたいもう一つの場所です。ここに比べるととても物価が高いと聞いていますけど。」
↓
「そこはぼくがいつか行きたいもう一つの場所です。しかし、ここによりもとても物が高いと聞いています。」
になります。
②問題文の主語を補う
「そこはぼくがいつか行きたいもう一つの場所です。しかし、ここによりもとても物が高いと聞いています。」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
今回の動作の主体は、「ぼく」です。
さらに、ここに比べるととても物が高いのは、「そこの物」です
なので、
「そこはぼくがいつか行きたいもう一つの場所です。しかし、(そこの物は)ここよりもとても高いと(ぼくは)聞いています。」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「そこ」=「that」
「僕がいつか行きたいもう一つの場所」=「another place I want to go someday」
「(そこの物は」ここよりもとても高い」=「things there are much more expensive than here」
「と(ぼくは)聞いています。」=「I hear that~」
よって、
「That is another place I want to go someday, however, I hear that things there are much expensive than here.」
になります。
問題⑧
Danny「でも何も変えてはいけなかったので、美術館の中のものは何もかも1924年のままなんだ。」
①問題文の日本語を小学生でもわかる文章に変える
「何もかも」=「すべて」
「のままなんだ」=「から変わっていない」に変換できます。
よって、
「でも何も変えてはいけなかったので、美術館の中のものは何もかも1924年のままなんだ。」
↓
「でも何も変えてはいけなかったので、美術館の中のものはすべて1924年から変わっていない。」
になります。
②問題文の主語を補う
「でも何も変えてはいけなかったので、美術館の中のものはすべて1924年から変わっていない」の動作をする人(モノ)を考えましょう。
前半文章の主体は、会話文の中から「美術館の中のものすべて」であることがわかります。
なので、
「でも(美術館の中のものすべて)は何も変えてはいけなかったので、美術館の中のものはすべて1924年から変わっていない」
になります。
③難しい構文や熟語、受動態は使わずに、中学レベルの英文法知識を使う
分かりやすい日本語ができたので、実際に英語にしていきましょう。
「でも」=「However」
「美術館の中のものすべては何も変えてはいけなかった」=「all things in the museum」
「何も変えてはいけなかった」=「must not change」
「1924年から変わっていない」=「they have not changed since 1924」
よって、
「Since all things in the museum must not change, they have not changed since 1924.」
になります。
■おわりに
もちろん、大学に行くために勉強をしているのだと思います。
しかし、何のために大学に行くのかをかきちんと考えたことがありますか?
「良い会社に就職するため」
「親が行けというから」
「なんとなく」
「みんながいくから」
もし、あなたが上記のような答えしか思い浮かばないのだとしたら、もっと自分のことを真剣に考えるべきです。
事実、今の時代、良い大学に進学したからと言って、必ずしも良い人生が待っているわけではありません。
大企業に就職できたら幸せになれる時代なんてとっくに終わっているのです。
もし、就職のために大学受験に取り組んでいるならば、はっきり伝えます。
学歴であなたの人生は変わりません。
あなたに、大学なんて行かなくてもできるやりたいことがあるのならば、あなたは大学に行く必要なんてありません。
自分のやりたいことを今すぐやるべきです。
けど、もしあなたにやりたいことがなく、高校を卒業してもお金を充分に稼げる自信がないのならば、あなたは大学に行くべきでしょう。
大学で、真剣に、自分の好きなこととやりたいことを見つけてください。
関関同立に受かることは、社会で働いて成功するよりもよっぽど簡単です。
受験を、あなたの成功への第一歩にしてください。